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Big Old Clock
Sense of Wonder
種田山頭火に「鉄鉢の中へも霰」という句がある。日記に「小寒、雪と波しぶきをまともに受けて歩く」とある。手のひらに、鉄を通して、冷たさが痛く伝わっただろう。布であったならば、手のひらを、暖めただろう。 布であったならば、人々の心を、じかに皮膚に感じただろう。 雪国越後の良寛様にも、そんな日はいくつも続づいた。鮫小紋・麻の葉の小風呂敷に五合の白米を入れて、慈しみ捧げる。 新潟市の勝楽寺境内 「良寛手まりの碑」にて ![]() 比叡山を駆け下る、 法門のかけらたち。 騒乱の世を、 どのような信念で、 日々刻々、 過ごしたのだろうか。 「色即是空」 「空即是色」 ![]() 玉砂利を踏んで進むと、 その音は、 永遠に続づくように感じられる。 鼓動の音にも似て、 いつまでも、 民族によって再生されていく音である。 清らかな五十鈴川の岩に、 池坊立花図のふろしきを懸ける。 祈りのように。 ![]() 法隆寺、 寄り添い給う源字絵巻。 時を刻む、 千年の者たちよ。 斑鳩の光を浴びて、 佇み想う。 短くとも、 私の。 確かに紡いできた、 喜怒哀楽。 ![]() 古道を辿った、 古人(いにしえびと)よ。 時代を生き抜いた人々よ。 道に触れる掌に、 温もりが伝わります。 遇いたかった、真摯の人に。 せめて、 おみ足を拭かせて下さい。 ![]() 京都御苑の結界石に、 ふろしきを懸ける。 何枚も、 何枚も。 ただ、それだけで、 瑞々しく、 こころが鳴動する。 秋日(あきび)。
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